中国の代替肉技術に関して出願されて
いる特許の調査・分析と出願企業

  中国产业研究报告网(中国産業研究報告網)が発表した『2021-2027年中国人造肉市场深度研究与未来发展趋势报告』(中国代替肉市場の高度な研究と将来の発展動向報告書2021~2027年)では、代替肉に関するさまざまな分析が行われました。その結果から代替肉の市場の見通しは明るく、世界の代替肉産業の市場規模は徐々に拡大し、2025年には市場規模は279億米ドルに達すると予想されています。

中国代替肉推移

 右のグラフは、2020~2025年 世界の代替肉産業の市場規模予測です。

(参考記事)https://www.sohu.com/a/468273276_120992537


現在中国国内にも代替肉ブームが巻き起こっており、国内外のメーカーの進出競争が激しさを増しています。米大手代替肉メーカーのビヨンド・ミートは、スターバックスと提携して自社の代替肉を使用したメニューの提供を開始しました。ビヨンド・ミートの競合である米インポッシブル・フーズに加え、中国国内の多くの代替肉企業が代替肉製造に集中しています。

本記事では、中国の代替肉技術に関する特許出願状況を調べ、出願件数、出願企業、出願内容などについて簡単にまとめました。

もくじ

1. 中国の代替肉技術の特許調査にあたり

2. 中国の代替肉関連特許の出願件数

3. 中国の代替肉関連特許の出願企業一覧

4. 上位出願企業からの特許紹介

5. まとめ 

中国代替肉

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1. 中国の代替肉技術の特許調査にあたり

  代替肉には、植物肉と細胞肉の2種類があります。植物肉は、動物性タンパク質の代わりに植物性タンパク質を使用し、外観や風味を本物の肉に似せるように製造されます。細胞肉は、細胞培養で作られた本物の肉であり、コストが高く繁殖速度も遅いことが特徴です。この2種類のほかに、中国には従来から「素肉」というものが存在します。素肉も植物性タンパク質を原料に作られた植物肉を指しますが、外観や風味が本物の肉に近くなるための技術を使用していない製品も含まれます。今回の調査では、この従来からの素肉に関連する特許は対象外としました。

  特許抽出のためのキーワード選定と技術分野特定にあたり、中国で2020年5月にZhao Xinruiらによって発表された論文『人造肉生产技术相关专利分析(人造肉生産技術関連特許分析)』を参考にしました。本論文では、植物肉製造の技術課題として、植物タンパク繊維加工技術、ヘモグロビンの生産・応用、風味物質の生産・応用を挙げており、植物肉製造の技術課題として、初代培養、細胞高密度増殖・分化、化学成分が明確な培養液、動物細胞培養生物反応器の開発などを挙げています。そしてこれらの問題解決に役立てるために、代替肉の特許分析が実施されています。

(参考記事)https://www.doc88.com/p-34387008670202.html

  本記事の特許調査では、上記論文に使用されているキーワードに基づいて、「人造肉、肉替代、肉代替、肉类替代、肉类代替、代替肉、代肉、肉仿品、仿肉、仿造肉、模拟肉、重组肉、重构肉、肉类似、组织工程肉、肉结构蛋白、非肉蛋白质、非肉类蛋白质、昆虫肉」を検索キーワードとして設定しました。また技術分類コードに、IPC分類のA23(食品関連)、C12(生化学)を使用し、検索範囲を2010~2021年として、約200件の特許を抽出しました。このように抽出した特許から代替肉との関連性が低い特許をノイズとして除外し、最終的に114件の特許を抽出し、これらをいくつかの側面から簡単にまとめました。

※代替肉関連特許を抽出するにあたり、世界知的所有権機関(WIPO)が提供する特許データベースPATENTSCOPEを利用しました。
※抽出した特許は中国特許庁に対して出願された特許のみを対象としています。
※この特許調査は、本記事作成用に簡易的に行ったものであり、抽出された各データに関して高度な分析を行っていないことをご了承いただけますと幸いです。 

中国代替肉特許

2. 中国の代替肉関連特許の出願件数

 出願件数は2019年~2020年がピークです。2021年はまだデータがそろっていません。

中国代替肉特許

3. 中国の代替肉関連特許の出願企業一覧

 上位出願企業11位を上のグラフに示しました。各企業の代表的な特許については、後述の4.でご紹介します。

  出願企業74社を下表にまとめました。

中国代替肉特許
中国代替肉特許

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4. 上位出願企業からの特許紹介

 上記の上位出願企業のうち、1位~5位の企業5社の代表的な特許5件を紹介します。


第1位 东北农业大学
CN112056566A(2020年9月11日出願)
「一种利用植物蛋白制备植物基肉类替代品的方法」
(植物性タンパク質を用いた植物性肉代替品の調製方法)
本発明は、(1)タンパク質エマルションの調製、(2)メチルセルロースエマルションの調製、(3)植物由来の肉類似物質PPNの調製、(4)官能評価のステップを含む。本発明により調製された植物性肉代替品は、黄色く適度に明るい外観を有し、肉のような風味、適度な硬さ、適度な噛み応え、および適度な弾力性を有する。

第2位 黑龙江艾菲特检测技术有限公司
CN212457655U(2020年5月18日出願)
「一种人造肉制作用的肉片快速烘干装置」
(人造肉の製造に使用される肉片の高速乾燥装置)
本実用新案は、箱型の乾燥機の中に、ラック、スライドレール、配置プレート、回転送風管、固定送風管などを備えている。この構造により、従来の人工肉乾燥の熱風直吹きによる、肉片の表面が乾燥してしわが寄り、内部の水分を効果的に蒸発させることができずに人工肉の品質や食感に影響を与えるという課題を解決した。

第3位 江南大学
CN111518781A(2019年7月31日)
「一种谷氨酰胺转氨酶复合酶及其在人造肉加工中的应用」
(トランスグルタミナーゼ複合酵素とその人工肉加工への応用)
本発明は、枯草菌、Acetanaerobacterium elongatum、Marasmitruncus massiliensis、Sporobacter termitidis、およびStreptomycesMaoyuanensisに由来するトランスグルタミナーゼを混合するか、または細胞で共発現させることによって得られるトランスグルタミナーゼ複合酵素を提供する。この酵素を人工肉加工に適用することで、人工肉のざらつきの問題を解決することができる。

第4位 广东真美食品股份有限公司
CN111418704A(2020年9月4日出願)
「一种拉丝蛋白仿肉制品及其制备方法」
(絹タンパク質延伸による模造肉製品およびその製造方法)
本発明は、大豆および小麦由来のタンパク質、水などを原材料に選択し、これらの混合物を押出機に通して半製品を形成する。押出機の制御速度は300〜350kg / h、押出温度は100〜150°Cとする。押出物を押出機の排出端で冷却することで模造肉製品を形成する。本発明によれば、模造肉をより緻密にし、味を本物の肉に近づけることができる。

第5位 黑龙江八一农垦大学
CN109619208A(2019年2月13日出願)
「一种增强风味的仿肉食品及其加工方法」
(風味を高めた模造肉食品およびその加工方法)
本発明は、大豆由来のタンパク質や食用油を材料に選択する。加工において、超音波酵素加水分解技術を使用し、L-システイン、L-アラニン、D(+)-キシロース、および他のメイラード反応基質成分を添加する。原材料の混合物から、押出、膨化を通じて模造肉を形成する。本発明は、真空予冷技術により、模造肉製品の風味物質を効果的に維持するため、大豆ペプチドの含有量と風味が高く、風味が豊かで、香りが長続きする模造肉食品を製造することができる。 

5.まとめ

  中国は世界最大の食肉消費国です。OECDの統計によると、全世界の食肉消費量のうち中国での食肉消費量は28%を占め、とりわけ豚肉消費量に占める割合は50%にも上ります。中国国内の外資系ファーストフードではすでに昨年春から代替肉を使用した商品が発売され、スーパーの店頭にも植物肉が並んでおり、中国の代替肉市場は年20%で増加しています。こうした傾向は今後も続くと予想されており、中国での環境保護意識や健康意識の高まりも相まって代替肉の発展を強く後押しすると考えられます。

  IPOMOEAは中国の調査会社と連携しており、より詳細な情報をお届けできるほか、各種ニーズに応じた中国特許調査サービスをご提供できます。お気軽にご相談ください。

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