映画レビュー【パラサイト】




【パラサイト】

解説

「殺人の追憶」「グエムル 漢江の怪物」「スノーピアサー」の監督ポン・ジュノと主演ソン・ガンホが4度目のタッグを組み、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞した作品。キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていた。そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことに。そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れる。正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していく……。共演に「最後まで行く」のイ・ソンギュン、「後宮の秘密」のチョ・ヨジョン、「新感染 ファイナル・エクスプレス」のチェ・ウシク。

2019年製作/132分/PG12/韓国
原題:Parasite
配給:ビターズ・エンド

出典
https://eiga.com/movie/91131/



もうみなさんご覧になりましたか?
これはぜったい見ないとだめなやつです。

カンヌで最高賞をとりましたけど、
それ抜きにしてもぜったい見ないとだめ!

斉藤工みたいなことを言ってますが、
間違いなく今年おすすめ作品です。


【パラサイト】レビュー


今日鑑賞したばっかりで、
何をどうまとめればいいのかわからないのですが、
思うことを徒然てみたいと思います。
(ネタバレは少し含みます)


まず、ポンジュノ ブラボー!の一言に尽きます。

ポンジュノ作品はずべて鑑賞していますが、
そのなかでもいちばんでしょうね。パラサイト。



時系列の切り替えに対する
カメラワークのトリッキーな織り交ぜ方は健在でした。

回想シーンが現在シーンとうまく混在させられているので、
回想でも実際に起こっているような錯覚に陥ります。

この錯覚というか立体感がものすごくて、
なんともハッとする瞬間なのですが、
これはポンジュノ作品を観たときにしか感じない。

上手いです。とにかく上手い。


あとすごかったのは、
ソンガンホ一家の宴会シーンの長回し。
カットなしでカメラの目線はひとつで、
話し手を順番に映していく。
臨場感満載です。


場面場面の伏線とか、そのための小道具使いとか、
感動するポイントはほかにも多数ありました。

監督が担当したスクリーンプレイが秀逸なのはさることながら、
たくさん散りばめられている伏線のなかでも、
回収できない伏線があったり、
やっぱりポンジュノだよねと思います。

とにかくポンジュノ固有。
オリジナリティに溢れていました。


ソンガンホ氏の演技も注目ポイントだと思いますが、
終盤の殺戮場面の大団円での表情だけの演技。
秀逸です。

自身の子供たちが危険にさらされるのを見ている不安な表情から、
朴社長のくさい表情を見たときの殺意に変化する顔演。

これはもうソンガンホ氏にしかできない技でしょうね。


【パラサイト】ストーリーについて思うこと


ストーリー的には総じて、

貧困層が悪の手を使って善良な富裕層を騙して、
楽においしい思いをしようとするが、
そんなに簡単にはいかない。

最終的には失敗して、
貧富の差の壁は依然として高いし、
悪を働いた代償は背負わなければならない。

といった内容です。


乱暴な言い方だと、
貧乏人が自分で立てた波風を自分でかぶって、
そのとばっちりを受けた金持ちが犬死にさせられる。


なのですが、
そこはやっぱり、ポンジュノの作り方であり、
ソンガンホをはじめとした役者陣の名演であり、
これらが話をとてもおもしろくしています。


映画の途中まで、
比較的コミカルに微笑ましい感じで進んでいきますが、
元の家政婦の秘密が暴露されてからは、
ハラハラドキドキが連続する時間です。

ラストもいかにもポンジュノらしいです。


あとは、
善悪の物差しが無視されているところも
特記すべきところかなと思います。

どちらかと言うと、
善良な人々が憎らしく映ってしまうような作りです。


【パラサイト】印象に残ったシーン


いちばん印象的だったシーンは、
息子が雪山に登って、そこからあの邸宅を見下ろすシーンです。

自分たちが住んできた半地下でもなく、
乗っ取ろうとした邸宅でもなく、
さらにその上まで行って、かつての夢の跡を眺める。

そしてそこで、
あのモールス信号を見つけることができるわけです。

とても重要な場面でもあります。


【パラサイト】半地下のにおい


本作はにおいを表現することを試みた作品と言われています。

本来、においは伝達できないものですが、
そういった難度が高いことにチャレンジしたということ。

「半地下のにおい」は、
作品全体を通じて重要なキーワードでもあります。

劇中では、
古い切り干し大根のにおいとか、
煮洗いした雑巾のにおいとか、
表現されていましたが、
個人的には、カビのにおいなのだろうなと思っています。


善良な金持ちが唯一善良には見えなくなる部分であり、
それを理由に殺されてしまう部分というのが、
貧乏人をそのにおいに基づいてバカにする部分であったりします。



映画は映画としておもしろいのですが、
韓国に長く存在している貧富の差については、
しっかりと考えなくてはならないですね。

坂道に廃墟まがいの住宅と屋台が並ぶ風景は、
韓国映画には頻繁に登場しますが、
それを見るたびに、ああ、そうなんだよな、
と思い知らされます。



本作、もちろん再鑑賞したいのですが、
過去のポンジュノ作品もぜんぶ観直したくなります。
それくらいおもしろかったし、ポンジュノやっぱり天才です。

あとはもう黙って観に行ってくださいと言いたいのみ!
オスカー・ゴーズ・トゥーにもぜひ期待したいです[shine]




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comments (0) | trackbacks (0) | posted by Yukina Miyazaki

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